三平方の定理(ピタゴラスの定理)
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三平方の定理(ピタゴラスの定理)

∠ACB=90°となる直角三角形ABCにおいて,各辺の長さを, BC=a CA=b AB=c  とすると,

a 2 + b 2 = c 2  

の関係が成り立つ.この関係を三平方の定理あるいはピタゴラスの定理という.

■証明

△ABCにおいて,辺BCを一辺と知る正方形CBDEを描き,同じく辺ACを一辺とする正方形ACGHを下図の左側のように描く.直線EDと直線GHの交点をFとし,直線FGと直線ABの交点をIとする.

 

まず,直線ABと直線IFの関係を調べる.

四角形CEFGは長方形で, CE=a EF=b ,∠CEF=90°となる.

よって,

△FCE≡△ABC (∵2辺とその間の角が等しい)

次に,∠AICについて考える.

∠ECF=∠ICA (∵対角は等しい),∠ECF=∠CBA (△FCE≡△ABC)より,

∠ICA=∠CBA

よって,

△ABC∽△ACI (∵2角が等しい)

以上より,

∠AIC=90°

次に,面積が保たれる変形を繰り返すことにより,定理を証明する.

正方形BCEDの面積=平行四辺形BCFJの面積 (∵BC共通で高さが同じ) ・・・・・・(1)

正方形ACGHの面積=平行四辺形ACFKの面積 (∵AC共通で高さが同じ) ・・・・・・(2)

さらに,

平行四辺形BCFJの面積=長方形BILJの面積 (∵BJ共通で高さが同じ)  ・・・・・・(3)

平行四辺形ACFKの面積=長方形AILKの面積 (∵AK共通で高さが同じ)  ・・・・・・(4)

(1),(2),(3),(4)より,

四角形ABJKの面積=正方形BCEDの面積+正方形ACGHの面積 ・・・・・・(5)

一方,

JD=FE=AC,BD=BC,∠ACB=∠JDB=90°より△ABC≡△JBD

よって,

JB=AB=

となり,

四角形ABJKは正方形 ・・・・・・(6)

となる.(5),(6)より,

正方形ABJKの面積=正方形BCEDの面積+正方形ACGHの面積

となる.すなわち,

a 2 + b 2 = c 2  

となる.

三平方の定理の証明は,この他にもいろいろな方法がる.

 

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最終更新日: 2016年3月2日

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