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応用分野: 回転体の重心の計算
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立体の重心

ある立体があり,その断面積が変数 x の関数 S( x ) として表せるとき,その区間 [ a,b ] における立体の重心 x 座標 x G

x G = 1 V a b xS x dx

■導出

体積の質量 M を求める.

ある立体があり,その断面積が変数 x の関数 S( x ) として表せるとき,その区間 [ a,b ] における立体の体積 V

V = a b S( x ) dx  ・・・・・(1)(体積の計算を参照)

である.ここで,体積 V の密度(単位体積あたりの質量)を ρ とすると,立体の全質量 M

M = ρV  ・・・・・・(2)

であり,(1)より

M = ρ a b S( x ) dx  ・・・・・・(3)

となる.

次に,立体の重心の x 座標 x G を求める.

「重心」の定義は「物体の各部分に働く重力の合力の作用点」であり, x 軸と交わり x 軸と重力の方向に垂直な回転軸の回りに関して「重力による力のモーメント」=「各々の力のモーメントの和(連続体の場合は積分)」が成り立たつ.力のモーメントの正方向が反時計回りの方向であることを考慮すると

Mg x G = lim n i=1 n ρ S ξ i Δ x i g ξ i

( g は重力加速度の大きさ, ξ i の位置の微小は厚さ Δ x i の薄板の質量は ρ S ξ i Δ x i ,重力は ρ S ξ i Δ x i g )

Mg x G =ρg lim n i=1 n ξ i S ξ i Δ x i

定積分の定義より

Mg x G =ρg a b xS x dx

x G = ρ M a b xS x dx

(2)から

= ρ ρV a b xS x dx

= 1 V a b xS x dx

(1)から

= a b xS x dx a b S x dx

 

■回転体の重心

立体の重心を利用することで,回転体の重心を求めることができる.

回転体の重心の求め方→ここ

 

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学生スタッフ作成
最終更新日: 2023年11月24日

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