部分分数に分解する手順
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部分分数に分解する手順

■タイプ1

cx+d ( x+a )( x+b ) = A x+a + B x+b

の形に部分分数に分解する.

A x+a + B x+b = A( x+b )+B( x+a ) ( x+a )( x+b )
= ( A+B )x+Ab+Ba ( x+a )( x+b )

より

{ A+B=c Ab+Ba=d

の関係がある.

A B はこの連立方程式を解くことによって求まる.  A B を求める他の方法


■タイプ2

bx+c ( x+a ) 2 = A ( x+a ) 2 + B x+a

の形に部分分数に分解する.

A ( x+a ) 2 + B x+a = A+B( x+a ) ( x+a ) 2
= Bx+A+Ba ( x+a ) 2

より

{ B=b A+Ba=c

の関係がある.

A B はこの連立方程式を解くことによって求まる.  A B を求める他の方法


■タイプ3

タイプ1とタイプ2の複合タイプ

c x 2 +dx+e ( x+a ) 2 ( x+b ) = A ( x+a ) 2 + B x+a + C x+b

の形に部分分数に分解する.

A ( x+a ) 2 + B x+a + C x+b = A( x+b )+B( x+a )( x+b )+C ( x+a ) 2 ( x+a ) 2 ( x+b )
= Ax+Ab+B x 2 +2B( a+b )x+Bab+C x 2 +2Cax+C a 2 ( x+a ) 2 ( x+b )
= ( B+C ) x 2 +{ A+2B( a+b )+2Ca }x+Ab+Bab+C a 2 ( x+a ) 2 ( x+b )

より

{ B+C=c A+2B( a+b )+2Ca=d Ab+Bab+C a 2 =e

A B C はこの連立方程式を解くことによって求まる.  A B C を求める他の方法



次に示す分数関数を部分分数に分解する手順を示す.

1 a x 2 +bx+c …(1)

a x 2 +bx+c=0  の解を α β とする(実数解があることを前提としている).すると(1)は,

1 a x 2 +bx+c = 1 a( xα )( xβ )     …(2)   

となる(解と係数の関係を参照)

部分分数に分解するために,(2)を基にして定数AB を用い(3)のような式を考える.

1 a ( A xα + B xβ )   …(3)

(3)を通分すると,

1 a ( A x α + B x β ) = A ( x β ) + B ( x α ) a ( x α ) ( x β )  
  = ( A + B ) x ( B α + A β ) a ( x α ) ( x β ) …(4) 

となる.(2)と(4)が等しくなるためには,

{ A+B=0 ( Bα+Aβ )=1

の関係が成り立てばよい.これより,

B=A ( Aα+Aβ )=1 A( αβ )=1 A= 1 αβ B= 1 αβ

以上より(1)を部分分数に分解すると,

1 a x 2 + b x + c = 1 a ( α β ) ( 1 x α 1 x β )

となる.

 

■例

(1) 3 ( x1 )( x+2 ) を部分分数に分解する.

3 ( x1 )( x+2 ) = A x1 + B x+2

とおく.

A x1 + B x+2 = A( x+2 )+B( x1 ) ( x1 )( x+2 )
= ( A+B )x+2AB ( x1 )( x+2 )

よって

{ A+B=0 2AB=3

の関係が成り立てばよい.

B=A

2A( A )=3

3A=3

A=1

B=1

以上より

3 ( x1 )( x+2 ) = 1 x1 1 x+2

 

(2) 3x3 ( x+1 )( x2 ) を部分分数に分解する.

3x3 ( x+1 )( x2 ) = A x+1 + B x2

とおく.

A x+1 + B x2 = A( x2 )+B( x+1 ) ( x+1 )( x2 )
= ( A+B )x2A+B ( x+1 )( x2 )

よって

{ A+B=3 2A+B=3

の関係が成り立てばよい.

B=3A

2A+( 3A )=3

3A=6

A=2

B=1

以上より

3x3 ( x+1 )( x2 ) = 2 x+1 + 1 x2

 

 

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最終更新日: 2013年8月20日

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