メトロノーム

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この実験では，成形真空デシケーター（アズワン，RVD-250）を真空容器として用い，市販のゼンマイ式メトロノームをその中に入れてゆっくり排気する．まず，メトロノームを動作させた状態で真空容器内にセットし，音の聞こえ具合を確認する．圧力を下げていくと， 10 4 Pa くらいから鐘の音が聞こえなくなっていく．これは空間中で音波を伝播する気体分子の数が少なくなったためであり，圧力を元に戻していくと再び音が聞こえる．
ちなみに，容器や机などの固体中を伝わる振動をカットするために，防振ゴムを敷いた上にメトロノームを置いている．さらに真空容器内をヘリウムガスで置換することによって音の周波数が変化する様子も観察した．

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1.大気中	:	ゼンマイを巻くと針が振動し始め，それに伴う周期的な音と，二拍子で鳴る鐘の音が聞こえる．
2.真空中	:	針は振動を続けるが、周期的な音と二拍子の鐘の音は聞こえなくなる．
3.ヘリウムガスで置換	:	大気中よりもヘリウムガス中の方が音速は速くなるので，容器内で共鳴している音波の周波数が高くなり，より高音で聞こえる（実際に試してみたところ，鐘の音は超音波領域に入ってしまうようで聞こえなくなる）．
4.大気解放	:	針は振動を続け，それに伴う周期的な音と，二拍子で鳴る鐘の音が元の高さで聞こえる．

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・実験手順

動画再生時間	実験手順
0'00"	メトロノームのゼンマイを巻き，真空槽内にセットし，コックを開ける．
0'30"	ポンプにつながるバルブを開け，真空槽をゆっくりポンプする．
2'50"	真空槽に付属している圧力計の針が振り切れそうになったらコックを閉じ，ポンプにつながるバルブを閉じる．
2'57"	ヘリウムガススプレーにつながっている方のコックを開ける．
3'00"	ヘリウムガスをスプレーし，真空槽内にヘリウムガスを大気圧に戻るまで導入する．
3'39"	真空槽の蓋を素早く開閉し，内部のヘリウムガスを少しずつ大気開放し，音の変化を聞く．

・使用したもの

品名	型番	メーカー	備考
成形真空デシケーター	VL-70	アズワン
ロータリーポンプ	E2M18	EDWARDS	単相200V
ゴムチューブ	不明	不明
メトロノーム	不明	CAHAYA
ヘリカンくん	55536827	ケニス
防振ゴム	不明	不明

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