問題を解くのに必要な知識を確認するにはこのグラフ図を利用してください.

部分積分の問題

■問題

次の問題を積分せよ(不定積分).

log( x+1 )dx  

■答

( x+1 )log( x+1 )x+C    Cは積分定数)

■ヒント

部分積分法

f ( x )g( x )dx =f( x )g( x ) f( x ) g ( x )dx  

を用いる.

■解説

x =1  より

f( x )=x g( x )=log( x+1 )

として部分積分を行う.

log( x+1 )dx  

= x log( x+1 )dx  ( この式は公式の左辺の f ( x )g( x )dxに対応する)

=xlog( x+1 ) x { log( x+1 ) } dx  

(この式は公式の右辺の f( x )g( x ) f( x ) g ( x )dx に対応する) 

=xlog( x+1 ) x 1 x+1 dx  

=xlog( x+1 ) ( 1 1 x+1 )dx  

(∵ x x+1 =1 1 x+1  )

=xlog( x+1 ){ dx 1 x+1 dx }  

=xlog( x+1 ){ xlog( x+1 ) }  

=xlog( x+1 )x+log( x+1 )+C  

xlog( x+1 )  と  log( x+1 )  をまとめる )

=( x+1 )log( x+1 )x+C   

■別解

f( x )=x の代わりに  f( x )=x+1 としてもよい.

( x+1 ) =1 より

f( x )=x+1 g( x )=log( x+1 )

として部分積分を行う.

log( x+1 )dx  

= ( x+1 ) log( x+1 )dx  (この式は公式の左辺の f ( x )g( x )dxに対応する)

=( x+1 )log( x+1 ) ( x+1 ) { log( x+1 ) } dx  

(この式は公式の右辺の f( x )g( x ) f( x ) g ( x )dx に対応する)

=( x+1 )log( x+1 ) ( x+1 ) 1 x+1 dx  

=( x+1 )log( x+1 ) dx  

=( x+1 )log( x+1 )x+C  

よってこの問題では, f( x )=x として部分積分を行っても,あるいは, f( x )=x+1 として部分積分を行っても,いずれも計算することができる.

 

■確認問題

求まった答え ( x+1 )log( x+1 )x+C を微分し,積分前の式 log( x+1 ) に戻ることを確認しなさい.

 

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最終更新日: 2023年11月23日

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