補数の定義

■補数とは

コンピュータ内での四則演算は,全て加算処理で計算される.

補数を使えば減算を加算で行うことができる.

補数とは, n 進数の数に加算すると1桁上がる数の最小値,もしくは桁上がりしない最大値となる数のことである.

n 進数では前者を n の補数,後者を n1 の補数という.

例えば,2進数8桁10011010についての補数は

1の補数 ( 01100101 ) 2

2の補数 ( 01100110 ) 2

である.

■1の補数について 

1の補数は,2進法である数 n に加算すると桁上がりしない最大値となる数のことである.

n + ( n の1の補数 ) = ( 111 1 ) 2 ← ( n の桁数 ) 桁

n の1の補数 ) = ( 111 1 ) 2 n

式より,全て1である n と同じ桁数の数から n を引くと( n の1の補数)が求まる.

また実際に上記の計算をすると,( n の1の補数)はnの1と0を反転したものであることがわかる.

■2の補数について 

2の補数は,2進法である数 nに加算するとnの桁数 +1 の桁で,最小値となる数のことである.

n + ( n の2の補数 ) = ( 100 0 ) 2 ← ( n の桁数 + 1 ) 桁

n の2の補数 ) = ( 100 0 ) 2 n

n の2の補数 ) = ( 111 1 ) 2 n + ( 1 ) 2

式より, n の桁数 + 1 の桁の最小値 1000 から n を引くと( n の2の補数 )が求まる.

また2の補数は n の1と0を反転して1を加算したもの, つまり n の1である最小桁以下を反転せず,それ以上の桁を反転したものである.

 

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最終更新日: 2023年10月7日