強制振動 : 微分方程式の解法(外力が sin 関数の場合)
単振動する質量
の質点に作用する外力が
で与えられる場合,
とおくと,強制振動の従う運動方程式(微分方程式)は
(
,
,
,
:定数)
······
と表される.式の一般解を未定係数法,または定数変化法により求める(初期値問題は ⇒ こちら).
解法1:未定係数法
式は定数係数の2階非同次線形微分方程式であり,その一般解は,同次方程式の一般解
と非同次方程式の特殊解
の和
として表される.式の右辺の非同次項が sin 関数の場合は未定係数法を用いて特殊解
を求めることができる.
まず,同次方程式
······
の一般解
は単振動の一般解であるので
(
,
: 任意定数)
······
または,
(
,
: 任意定数)
······
と表せる.次に,非同次方程式の特殊解
を求める.
(i)
の場合
未定係数法により,非同次項(式の右辺)
から特殊解は
(
,
:未定係数)
······
とおける.その導関数は
······
······
であるので,式, を式に代入すると
となり,上式2行目と3行目が恒等的に等しいとすると
,
······
が得られる.したがって,特殊解は
······
となり,式の一般解として
······
が得られる(
については,式の形を用いた).
(ii)
の場合(共振)
未定係数法により,非同次項
から特殊解を
とおくと,上式は同次方程式の解となってしまい,式を満たさないので
(
,
:未定係数)
······
のように修正する必要がある.その導関数は
······
······
であるので,式, を式に代入すると
となり,上式2行目と3行目が恒等的に等しいとすると
,
······
が得られる.したがって,特殊解は
······
となり,式の一般解として
······
が得られる(
については,式の形を用いた).
解法2:定数変化法 ページトップ
式は定数係数の2階非同次線形微分方程式であり,その一般解は,同次方程式の一般解
と非同次方程式の特殊解
の和
として表される.同次方程式の基底が求まっている場合,定数変化法を用いて特殊解
を求めることができる.
まず,式の同次方程式の一般解
は,上述の未定係数法で説明したように式
で表され,基底は
,
である.定数変化法では,この同次方程式の一般解の任意定数
,
を未知関数
,
で置き換えたものを非同次方程式の特殊解
······
とし,これが式を満たすように未知関数は
······
······
で与えられる.ここで,
は式の非同次項で,
は基底
,
のロンスキ―行列式である.基底の時間微分は
であるので,ロンスキ―行列式は
······
となる(
なので,
と
が独立であることがわかる).
(i)
の場合
式は,それぞれ
となるので,式は
······
となる.式は,勿論,未定係数法で求めた特殊解と同じである.よって,式の一般解として,式が得られる.
(ii)
の場合
式は,それぞれ
となるので,式は
······
となるが,上式の右辺第1項目は式の同次方程式の解であるので,実質的に特殊解は
······
と表せる.式は,勿論,未定係数法で求めた特殊解と同じである.よって,式の一般解として,式が得られる.
● 初期値問題 ページトップ
初期条件
,
を満たす特殊解を求める(
).
(i)
の場合
一般解を
とした場合
初期条件より
⇒
⇒
なので,初期条件を満たす解は次式となる.
······
一般解を
とした場合
初期条件より
⇒
⇒
なので,任意定数
,
は
······
······
を満たすように決定する.この場合,
については正負の,
については
(
:整数)の任意性が残っているが,
と制限すると,
······
であり,
については,次の2式
,
······
を同時に満たすように
の範囲内で考えれば,一意的に決まる.
(ii)
の場合(共振)
一般解を
とした場合
初期条件より
⇒
なので,初期条件を満たす解は次式となる.
······
一般解を
とした場合
初期条件より
⇒
なので,任意定数
,
は
······
······
を満たすように決定する.この場合,
については正負の,
については
(
:整数)の任意性が残っているが,
と制限すると,
······
であり,
については,次の2式
,
······
を同時に満たすように
の範囲内で考えれば,一意的に決まる.
例として,
,
,
について,初期条件が
,
の場合のグラフを以下に示す.赤点線は単振動の項
,緑点線は強制変動の項
を表す.
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最終更新日:2026年1月27日