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複数の質点からなる質点系や大きさをもつ物体のように,質量が空間に広がって分布している系において,系外の物体から系の各質量部分に作用する万有引力(重力)の合力の作用点のことを重心 (center of gravity) という.系の各質量部分に作用する重力がもたらす効果は,それらの重力の合力が重心に作用する効果と等価である.
一般に重心は質量中心とは異なるが,重力が系の全体にわたり一様であると近似すると,重心は質量中心に一致する.このことは地表付近の小さな物体を考える限り,非常に良い近似であり,多くの場面で両者を区別する必要はない.
重力が一様である場合,質量部分に作用する重力による,重心まわりの力のモーメント(トルク)の和がゼロとなる(力のモーメントがつり合う)点として,重心 を定義することができる.
個の質点からなる質点系について, 番目の質点の質量を ,位置を とし,重力加速度を とすると,重心 のまわりの力のモーメント(トルク)のつり合いは
······ (1)
と表せる.上式を整理すると,
(1) ⇒
⇒
となって
······ (2)
が得られる.これは質点系の質量中心と同じ式となる.
大きさをもつ質量 の物体については,物体を微小要素に細分化し, 番目の微小要素の質量を として,式(2)において微小要素の数 を無限大にする極限を考える.すると,式(2)の和が全質量 にわたる積分に置き換わり,次式が得られる.
······ (3)
最終更新日2025年8月18日