送電による損失
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送電による損失

我々が家庭で利用している電気の大部分は発電所で発電されており,発電所から高電圧の交流が送電線を流れて一般家庭に送られている.以下に電流を高電圧で送る理由を説明する.

下図のように,発電所で発電した電力 PW を電圧 Ve V (実効値)で送る場合,送電線の抵抗を RΩ とすると,オームの法則により,送電線には電流 Ie= Ve/R A (実効値)が流れる.ただし,電力 P= Ve Ie W は一定であるとする.このとき,送電線には抵抗があるため,発生するジュール熱の分だけ電力量が失われる.

ジュール熱の発生による電力損失は

PQ =R Ie2 = R P 2 Ve2

であり,実際に利用できる電力は P PQ W となる. R P は一定なので,この電力損失 PQ は送電電圧 Ve の2乗に反比例する関係となる.つまり,送電するための電圧が高いほど,送電線による電力損失を抑えることができる.

ちなみに,発電所で発電された電気が交流で送られる理由は,交流が変圧器で容易に電圧を変えることができるためである.



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学生スタッフ作成

最終更新日: 2017年7月21日

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