電気用図記号の説明
電気用図記号を取り扱う上で,電気回路を構成する素子や機器について知識が必要となる.このページでは,
それぞれの素子や機器について,簡単に紹介する.
○電源
・直流電源
-常に一定の方向に電流が流れ続ける電源である.プラス(マイナス)の電流の場合,時間が経過してもプラス(マイナス)のままである.主に,乾電池やバッテリーなどが代表的なものとなる.
・交流電源
-一定の周期で電流の流れる方向が変化する電源である.プラス(マイナス)の電流の場合,時間が経過したらマイナス(プラス)に変化する.主に,家庭のコンセントなどが代表的なものとなる.
○抵抗
・固定抵抗
-抵抗値が一定の抵抗器である.金属巻線抵抗器やソリッド抵抗器などが当てはまる.
・可変抵抗
-抵抗値が変化する抵抗器である.電流や電圧の調整,電子部品等に様々な用途が存在している.
・すべり抵抗
-接触片がコイル状を移動して接点を変え,抵抗値を加減することのできる抵抗器である(可変抵抗の一種である).
○測定器
・電流計
-電気回路の電流を測定する機器である.電流の磁気作用の応用により計測が可能となる.
・電圧計
-電気回路の電圧を測定する機器である.使用する周波数により,直流か交流,高周波か低周波を区別して使う.
・検流計
-微小の電流や電圧を測定する機器である.電流計や電圧計で測ることが難しい微小領域を測定することが可能となる.
○コンデンサー(キャパシタ)
・固定コンデンサー
-静電容量が変化しないコンデンサーである.電気を蓄える能力があり,電子機器用部品として多様に使われている.
・可変コンデンサー
-高周波回路に使用し,静電容量を変えるコンデンサーである.
ポータブルラジオの選局部などに用いられている.
○コイル
・空心コイル
-磁心をもたないコイルである.高周波インダクタによく使われている.
・鉄心コイル
-鉄やケイ素銅板などに絶縁電線を筒状に巻いたコイルである.中の鉄心は磁化され,磁石と同じく金属を吸着させる性質を持つ.
○スイッチ
-電気回路の開閉を行うための装置である.開閉器や点滅器と呼ばれることもある.
○ランプ(豆電球)
-照明装置である.ランプ中のフィラメントに電気が流れることで,電気抵抗が生じる.この抵抗はフィラメントの温度を上昇させる.高温化になると,白熱化し光る構造である.
○アース(接地)
-電気回路を導線により大地(地球)と接続することである.大地の電位は
0 〔V〕
であるため,異常電圧の危険性を回避し,人体に影響がないようにする.
○ダイオード
-二端子の半導体素子のことである.一方向のみに電流を流す働きを持ち,この働きを整流作用という.⇒動作原理
○トランジスタ
-増幅や発振等の働きをさせる半導体の素子である.大きさが小さく,消費電力が少ない面がある.だが,高温に弱く,大きな出力をすることができない面もある.
○モーター
-電気エネルギーを電気器具等を動かすための回転エネルギーに変換する機器である.変換する原理は,フレミングの左手の法則による電磁力を利用したものである.
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最終更新日:
2022年6月9日
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