波の独立性

2つの波が同時に1か所にくると,互いに乱されることなく(相互作用なし)重なり合って媒質に合成した振動を与え,その後は元通りの波にもどって進んでゆく.互いにほかの波の進行を妨げたり,振幅,波長,速度を乱したりはしない.これを波の独立性という.

一方,2つの物体が同時に1か所に向かって運動する場合,1点で2つの物体が重なることは不可能だから,2つの物体は衝突後(力を及ぼしあって)別々の方向へ飛んでゆく(粒子と波動の違い).


波動の場合

粒子の場合

また,粒子と波動の違いは,それらの進む速さにも現れる.速さ V で進む車から進行方向に速さ v で弾丸を発射すれば,弾丸は空間を ( V+v ) の速さで進む.一方,波源から出た波は(波源がどのような運動をしていても)波源の運動には無関係で,媒質によって定まる一定の速さで進んでゆく.


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学生スタッフ作成

2021年7月27日