ケーリー・ハミルトンの定理

ケーリー・ハミルトンの定理の具体例

■問題

行列 A=( a b c d ) A 2 4A+3E=O を満たすとき, a+d , adbc の値を求めよ.

■答

(a+d,adbc)=(2,1),(4,3),(6,9)  

■解説

a+d=p , adbc=q とおく.

行列 A について,ケーリー・ハミルトンの定理より

A 2 p A + q E = O

が成り立つ.

よっ

A 2 =pAqE ・・・・・・(1)

(1)を

A 2 4A+3E= O ・・・・・・(2)

に代入する

(p4)A(q3)E=O ・・・・・・(3)

となる.

[1] p=4 のとき

(3)から

q=3

[2] p4 のとき

(3)から

A= q3 p4 E  ・・・・・・(4)

となり

q3 p4 =k  ・・・・・・(5)

とおくと

A=kE  ・・・・・・(6)  

となる.(6)を(2)に代入すると

( k 2 4k+3)E=O

が得られる.よって

k 2 4k+3=0

となる.これを解くと

k=1,3

が得られる.したがって

A=( 1 0 0 1 ),( 3 0 0 3 )

p=2,q=1;p=6,q=9

となる.

以上より

(a+d,adbc)=(2,1),(4,3),(6,9)

となる.

 

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最終更新日: 2016年12月3日