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力のつり合いと作用反作用の法則の違い力のつり合いでは, 1つの物体に着目して,その物体に働く力を考える.これは 運動の第1法則に対応する. 一方,作用反作用の法則では, 2つの物体に着目して,その物体間が及ぼし合う力を考える.これは 運動の第3法則に対応する. そこに注意して,もう一度,定義をみてみると 2力のつり合いでは,ある物体に力 と力 が作用して,2つの力は同じ作用線上で反対向きになる. 作用反作用の法則では,物体Aが物体Bに力 (作用)を及ぼすと,物体Bは物体Aに同じ大きさで反対向きの力 (反作用)を及ぼす.2つの力は同じ作用線上で,反対向きになる. 「2つの力は同じ作用線上で,反対向きになる.」という表現が同じになるが,2物体間が及ぼし合う力と,1つの物体に働く複数の力では,全く意味が異なる.ニュートンの運動方程式は,各物体に対してたてるので,1つの物体に働く複数の力の合力を として, となる.もし,つり合い条件が成立しているときには, 力の合力は となり, 加速度は となり,物体は等速度直線運動か,静止し続ける(運動の第1法則). 力のつり合いは運動の第1法則, 作用反作用の法則は運動の第3法則に対応するので,表現は似ているところがあるが,概念上,全く異なっている. ホーム>>物理基礎>>第1編 物体の運動とエネルギー>>第2章 運動の法則と様々な力>>垂直抗力 学生スタッフ作成 2016年3月11日 |