関数 の における微分係数とは,平均変化率の式で を限りなく0に近づけた時の値で, と表わす.すなわち,
である.また,
と表すこともできる.
上の微分係数の定義式を,下図を用いて説明する. を限りなく0に近づけることは,点Qを点Pに限りなく近づけることと同じである.点Qを点Pに限りなく近づけていくと,直線PQの傾き(平均変化率)はある値に近づく.その値が における微分係数である.いいかえると,関数 の における接線の傾きになる.
関数 の における微分係数を求めてみる.
下の表は の値が2から2+ に変化したときの平均変化率の値を求めている. の値が0に近づくにつれてある値(4)に近づいていることがわかる.
正の方向から2に近づけた場合 | |
平均変化率 | |
2 | 6 |
1 | 5 |
0.5 | 4.5 |
0.25 | 4.25 |
0.125 | 4.125 |
0.0625 | 4.0625 |
0.03125 | 4.03125 |
0.015625 | 4.015625 |
0.0078125 | 4.0078125 |
0.00390625 | 4.00390625 |
0.001953125 | 4.001953125 |
負の方向から2に近づけた場合 | |
平均変化率 | |
-2 | 2 |
-1 | 3 |
-0.5 | 3.5 |
-0.25 | 3.75 |
-0.125 | 3.875 |
-0.0625 | 3.9375 |
-0.03125 | 3.96875 |
-0.015625 | 3.984375 |
-0.0078125 | 3.9921875 |
-0.00390625 | 3.99609375 |
-0.001953125 | 3.998046875 |
次に,微分係数の定義式にしたがって計算してみる.
における微分係数は4であることがわかる.
最終更新日: 2023年5月25日