1次独立と1次従属
ベクトル空間
の要素
,
,
,
の1次結合が
となる関係式
・・・・・・(1)
が成り立つのは,
のみであるとき,
,
,
,
は1次独立という.1次独立以外のとき,
,
,
,
は1次従属という.
(1)の
,
,
,
が1次従属であれば,(1)が成り立つためには
,
,
,
,
の少なくとも1つは
でない.
■1次独立の例
3次元ベクトル空間
の要素
,
,
は1次独立である.その理由を以下に示す.
・・・・・・(2)
が成り立つとする.
(3)より
・・・・・・(6)
(5)より
・・・・・・(7)
(6),(7)を(4)に代入すると
・・・・・・(8)
(8)と(6),(5)より
,
よって(2)が成り立つためには
したがって,
,
,
は1次独立である.
■1次従属の例
3次元ベクトル空間
の要素
,
,
は1次従属である.その理由を以下に示す.
・・・・・・(9)
が成り立つとする.
(10)より
・・・・・・(13)
(12)より
・・・・・・(14)
(13),(14)を(11)に代入すると
・・・・・・(15)
となり,(15)は
が任意の値で成り立つ.
(
は任意定数)とおくと,
,
となる.例えば,
とすると,
,,
となり,(9)は
となる.したがって,
でなくても(9)が成り立つので,
,
,
は1次従属である.
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最終更新日:
2023年2月8日