不偏分散

不偏分散 s 2 とは,母集団から標本を抜き取った時の標本データのバラツキ具合から母集団の分散を推定したもので n 個の標本データの値が x 1 x 2 x n  とあるとき,次式で定義される.(和記号Σ参照)

s 2 = 1 n1 i=1 n x i x ¯ 2

n で割るのではなく n1 で割っていることに注意

■考え方

標本の分散 σ s 2 期待値 σ s 2 ¯ を母分散 σ2 を使って表すと

σ s 2 ¯ = n1 n σ 2  ここを参照)

よって

σ 2 = n n1 σ s 2 ¯

となり,標本の分散

σ s 2 = 1 n i=1 n x i x ¯ 2

n n1 を掛けた

n n1 1 n i=1 n x i x ¯ 2 = 1 n1 i=1 n x i x ¯ 2

を不偏分散 s 2

s 2 = 1 n1 i=1 n x i x ¯ 2

と定義している.

このように定義すると,不偏分散 s 2 の期待値が母分散 σ 2 と一致することになり,この不偏分散 s 2 は,母分散を推定するのに使われる.

 

ホーム>>カテゴリー分類>>確率>>確率統計>>不偏分散

最終更新日: 2024年4月23日