弧度法の定義

弧度法の定義

右図のような扇型OABを考える.中心角θ は円弧の長さ  l に比例する.円弧の長さ  l と扇型の半径  r の比をとると,同じ角度θ に対して扇型の大きさにかかわらずこの比は一定である.この性質を利用して角度の大きさを定めたのが弧度法で

θ= l r  ・・・・・・(1)

とする.単位はラジアン(rad)で,通常単位名のラジアンは省略する.この弧度法に対して,45°,60°と表現する方法を度数法という.

弧度法を用いると,(1)より円弧の長さ l

l=rθ  (円弧の長さ=半径×中心角) ・・・・・・(2)

となり,とても簡単な式になる.

半径 r=1 のとき

(1)より

l=θ  (単位円の円弧の長さ=中心角) ・・・・・・(3)

となる.このことより弧度法を用いると

lim x0 sinx x =1  ここを参照

が導かれる.この関係よりsinx の微分が cosx となり,三角関数の微分,積分が単純になる.

■度数法と弧度法の対比

 

参考:円周の長さ=直径× π (円周率)であるが,このことより度数法による360°が2 π に対応する. 

●度数法から弧度法に変換する式

弧度法の角度 [rad]= π 180° × 度数法の角度

●度数法から弧度法に変換する式

度数法の角度 = 180 π × 弧度法の角度 [rad]

 

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最終更新日: 2024年10月9日