無限に長い直線状の導線に定電流 が下図の向きに流れているとき,そのまわりにできる磁場を求める.
導線から距離 の位置に点 を取り,この点から導線に下ろした垂線が導線と交わる点を原点 とする.また,点 の位置ベクトルを とする.導線上で電流の流れる向きに 軸を取り,この軸上に点 を取る.点 の位置ベクトルを とし,そこでの電流要素 を考えると,これが点 の位置に作る磁場はビオ・サバールの法則から,
・・・・・・(1)
となる.ここで, の方向は の作る平面に垂直で,ベクトル をベクトル に重ねる方向に右ねじを回すときに,右ねじの進む向きである.また, の大きさ は, と のなす角 を使って,
・・・・・・(2)
と書ける. を変化させても の方向が変化しないことに注意すると,導線を流れる電流全体による磁場の大きさ は(2)から,
・・・・・・(3)
となる.図から, , , を使うと,
以上の結果から,直線電流のまわりにできる磁場は,導線に垂直な平面内で導線を中心とする円の接線方向に下図のように生じ, その大きさが(4)式で与えられることが分かる.
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学生スタッフ作成
2025年4月14日