天井に質量 M [kg] の鉛でできた金属球が,長さ l [m] の軽い糸でぶら下げられ,静止している.質量 m [kg] の鉛の銃弾が速さ v0 [m/s] で水平に飛んできて金属球にめり込み,金属球と銃弾は一体となって運動した. その後,糸が垂直から 60° の角度になったとき,金属球は最高到達地点に達し,一瞬静止した.この間,糸がたるむことはないものとする.また,重力加速度の大きさを g [m/s2] とする.
(1)
銃弾が金属球にめり込んだ直後の,銃弾と一体になった金属球の速さとして,下から正しい選択肢を選べ.銃弾が金属球に刺さる前後で,全運動量の水平方向成分は保存するものとする.
v 0 [m/s] m+M m v 0 [m/s] m m+M v 0 [m/s]
めり込んだ直後の金属球と銃弾の速度の水平方向成分を V とする. 運動量保存則より, m v 0 =(m+M)V ⇒ V= m m+M v 0 を得る.
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(2)
v 0 を m , M , g , l を用いて表した式として,下から正しい選択肢を選べ
m+M m gl [m/s] m m+M gl [m/s] m+M m gl [m/s]
力学的エネルギー保存則より,銃弾がめり込んだ直後の力学的エネルギーと最高点まで上がった瞬間の力学的エネルギーとが等しくなるので,水平に飛んできた銃弾の高さを重力による位置エネルギーの基準にとり,めり込んだ直後の金属球と銃弾の速度の水平方向成分を V とすると 1 2 m V 2 =mg (l−lcos60°) が成り立つ.したがって 1 2 m V 2 =mg l 2 ⇒ V 2 =gl ⇒ V= gl となる. (1) より, V= m m+M v 0 であるので, m m+M v 0 = gl ⇒ v 0 = m+M m gl を得る.
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学生スタッフ作成
2021年11月19日