立てかけられた棒
図のように,長さ
4.0 m
,質量
5.0 kg
の一様な棒を壁に斜めに立てかけた.重力
W
は棒の重心
G
に作用する.このとき,床から受ける垂直抗力
R1
と摩擦力
F
,および棒が壁から受ける垂直抗力
R2
の大きさを求めよ.ただし,壁と棒の間に摩擦力は無いものとし,重力加速度の大きさを
g=9.8
m/s2
とする.
(ヒント:力のつり合いの条件と棒の下端まわりの力のモーメント
のつり合い条件を考えよ.一様な棒の重心
G
は棒の長さの半分の距離の位置である.)
解答
R1
=49 N
,
F=14 N
,
R2
=14N
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解説
棒の質量を
m
,長さを
L
とし,
W
,
R
1
,
R
2
,
F
の大きさをそれぞれ
W
,
R
1
,
R1
,
F
とする.ここで,重力の大きさ
W=mg
であり,重力は一様な棒の中心にはたらくとみなせる.
力のつり合いの条件は,
W
+
R
1
+
R
2
+
F
=0
水平方向:
R2
−F=0
・・・ ①
鉛直方向:
R
1
−W=0
・・・
②
である.
②
より,
R1
=W=mg=5.0×9.8=49 N
となる.棒の下端と重力
W
および垂直抗力
R2
の作用点を通る直線と,それらの力とのなす角を右図に示す.よって,棒の下端まわりの力のモーメントの釣り合い条件は,
L
2
⋅W⋅sin150°−L⋅
R
2
⋅sin120°
=
14
mgL−
3
2
R
2
L
=0
となり,これより
R
2
=
mg
2
3
=
49
2
3
=14.1⋯
≒14 N
が求まる.また,
①
より,
F=R2
≒14 N
となる.
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学生スタッフ作成
2020年9月16日