全波整流回路とは,交流電圧を直流電圧へ変換するためにダイオードをブリッジ接続した回路である.正(+)の電圧と負(−)の電圧で流れる電流の向きが異なるので,それぞれ説明する.
(1) +の電圧がかけられたとき
+の電圧がかけられたときの電流の流れを下図に示す.
+の電圧をかけたとき,@のダイオードは逆向きであるから電流は流れず,Aのダイオードへ電流が流れる.同じくCのダイオードにも電流が流れないため,抵抗のほうへ流れる.さらに,電圧の効果でBのダイオードの方へ電流が流れる.
(2) −の電圧がかけられたとき
−の電圧がかけられたときの電流の流れを下図に示す.
−の電圧がかけられたとき,Bのダイオードは逆向きであるから電流は流れずCのダイオードへ電流が流れる.同じくAのダイオードにも電流が流れないため,抵抗のほうへ流れる.最後に電圧の効果で@のダイオードの方へ電流が流れる.以上より,+の電圧と−の電圧のどちらでも,抵抗においては同じ向きに電流が流れることがわかる.
学生スタッフ作成
2021年6月10日