剛体のつり合い条件(1次元)
剛体にはたらく力のつり合いでは,並進運動しないための条件である「物体にはたらく力の和
=
0
→
」に加えて,回転し始めないための条件である「力のモーメント
の和
=0
」が必要である.つまり,剛体のつり合いの条件 は次のようになる.
(1)力の和が
0
→
(並進運動し始めない条件)
F
1
→
+
F
2
→
+
F
3
→
+⋅⋅⋅ =
0
→
(2)任意の点のまわりの力のモーメントの和が
0
(回転運動し始めない条件)
M
1
+
M
2
+
M
3
+⋅⋅⋅=0
例として,下図において剛体が点Oのまわりで回転しないとする.剛体にはたらく力の大きさを
F
1
=|
F
1
→
|
,
F
2
=|
F
2
→
|
,
F
3
=|
F
3
→
|
とすると,
M
1
=−
F
1
l
1
,
M
2
=−
F
2
l
2
,
M
3
=
F
3
l
3
となるので,つり合いの条件の(2)は,
(
−
F
1
l
1
)+(
−
F
2
l
2
)+(
F
3
l
3
)=0
と表される.
また,剛体のつり合いの条件が成立しているときは,O点だけでなく,他のどの点のまわりにおいても,この式は成り立つ.
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初版:2004年7月6日,最終更新日:
2016年4月27日
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