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光の回折現象がほとんど生じない条件のもとでは,光の波動としての振る舞いを無視して,光線(光の進む線) (ray of light)の性質のみを幾何学的に取り扱うことができる.その研究分野を幾何光学 (geometrical optics)といい,光学機器設計の基礎となっている.
日常の光(可視光線)は,紫 () 〜 赤 () までの波長域にある電磁波であり,その波長は日常の(身の回りにある)物体に比べて極めて小さいために,回折などの波動現象はほとんどなく直進する光の射線(光線)だけで性質を調べられる.
幾何光学の基本法則として,
があり,これらは「2点間を進む光は最短時間の経路をとる」というフェルマーの原理(反射・屈折)に帰着する.