この実験では,低温物理実験において液体窒素温度における実験セルの簡易リークテストに用いるようなセットアップを用意し,真空槽内部に白金抵抗温度計(Heraeus,FK222-1000A)を外壁と熱接触が無いように中空にセットする.予め
10
−2
Pa 程度の高真空にしておいた状態から,真空槽を約90℃の熱湯に浸して外壁を温めたり,氷水に浸して冷やし,高真空時の白金抵抗温度計の温度変化と内部に大気を導入した場合の温度変化の様子を比較して,気体分子の熱運動が空間中の熱伝播に果たす効果を検証したかった.しかし,輻射を防ぐサーマルシールドなどを準備できず,分かりにくくなってしまった.現在アップされている実験動画では,輻射の効果を妨げるために断熱材であるエアロジェル内に白金抵抗温度計を設置した場合とむき出しの場合とで温度変化の違いを比較するような形になっている.白金抵抗温度計には四端子測定を用いた.
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