自然対数の底(ネイピアの数) e の定義
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自然対数の底 e の定義

 自然対数の底 e は以下に示す極限の式で定義されている.

e= lim t0 ( 1+t ) 1 t

t= 1 s とおくと, t0 のとき s となる.よって,上式は

e= lim s ( 1+ 1 s ) s  

と表すこともできる.

 の値は,2.71828182845904・・・・・・・・・

の特徴は,関係式  d dx e x = e x   が成り立つことである.すなわち, e を底とする指数関数は,それ自身の導関数と等しくなる.

この自然対数の底 e のことをネイピアの数ともいう.

■参考

自然対数の底 e は数学者オイラーが対数関数 y= log a x の導関数を求める過程で発見した.

y= log a x 導関数の定義に従って計算する.

dy dx = lim h0 log a ( x+h ) log a x h  
  = lim h0 1 h log a ( x+h x )  
  = lim h0 1 h log a ( 1+ h x )  
  h x =t とおくと, h0 のとき t0 となる.よって,  
  = lim t0 1 tx log a ( 1+t )  
  = lim t0 1 x log a ( 1+t ) 1 t  
  = 1 x lim t0 log a ( 1+t ) 1 t  
  = 1 x log a { lim t0 ( 1+t ) 1 t }  

t を0に近づけていったときの ( 1+t ) 1 t の値を計算してみる. 

t 0.1 0.01 0.001 0.0001
@: ( 1+t ) 1 t 2.59374・・・ 2.70481・・・ 2.71692・・・ 2.71814・・・
t -0.1 -0.01 -0.001 -0.0001
A: ( 1+t ) 1 t 2.86797・・・ 2.73199・・・ 2.71964・・・ 2.71841・・・
A−@ 0.27422・・・ 0.02718・・・ 0.00271・・・ 0.00027・・・

( 1+t ) 1 t の値は上の表よりある値に近づいていることがわかる.その値は,2.71828182845904・・・・・・・・・の無理数となり e の記号をつかって表す.

e= lim h0 ( 1+t ) 1 t より, 

lim h0 log( 1+x ) x =1  参照

lim h0 e x 1 x =1  参照

の関係式が得られる.

の最大の特徴

eを底とする指数関数は,それ自身の導関数と等しくなる.

d dx e x = lim h0 e x+h e x h = lim h0 e x ( e h 1 ) h = e x { lim h0 ( e h 1 ) h } = e x ·1 = e x

参考文献:対数eの不思議 著者 堀場芳数 講談社

 

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初版:2005年3月12日,最終更新日: 2011年8月30日

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