関数の極限値の性質の証明(和の極限)

lim xa f( x ) lim xa g( x ) が存在するとき,次式が成り立つ.

lim xa { f( x )+g( x ) } = lim xa f( x )+ lim xa g( x )

■証明

lim xa f( x ) lim xa g( x ) が存在することより

lim xa f x =α lim xa g x =β

とする.言い換えると以下のようになる.

任意の正数 ε に対して,適当な正の数 δ があって

0< xa <δ のすべてのx について f x α <ε g x β <ε となる

上記前提の下で

f x +g x α+β

= f x α + g x β

三角不等式の関係より

f x α + g x β

<2ε  ・・・・・・(1)

となる.

2ε= ε とおくと,(1)は

f x +g x α+β < ε

となる. ε は任意の正数より, ε も任意の正数とみなすことができる.

整理すると

任意の正数 ε に対して,適当な正の数 δ があって

0< xa <δ のすべてのx について f x +g x α+β < ε となる

すなわち

lim xa f x +g x =α+β = lim xa f x + lim xa g x

が成り立つ.

 

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最終更新日 2024年1月29日