図1
図2
円柱の密度を
とすると
である.図1のように回転軸を
軸にとり,この円柱を
軸方向に微小幅
でスライスし,多数の薄い円板に分割する.さらに,円柱座標を考えて,
面上の座標を
で表し,図2のように薄い円板の面積を
方向と
方向で細分化する.このとき,微小面積
は
と表せるので,厚さ
の微小部分の体積
は
である.よって,この微小部分の質量
が
で,回転半径が
なので,この微小部分の慣性モーメント
は
となる.したがって,求める慣性モーメント
は
となる.
円柱の密度を
とすると
である.図のように回転軸を
軸にとり,この円柱を
軸方向に微小幅
でスライスし,多数の薄い円板に分割する.半径
の円の面積は
であり,この微小幅
の円板の体積は
と表せるので,この円板の微小質量が
となる.この円板の慣性モーメント
は,質量中心を通り面に垂直な回転軸周りの円板の慣性モーメント(
)より
となる.したがって,求める慣性モーメント
は
となる.このことから,結局,この慣性モーメントは円柱の回転軸方向の長さ
に依らず,円板の慣性モーメントの表記(
)と同じであることが分かる.