力学的エネルギー保存則 2
下図に示すように,水平な床に固定された台の滑らかな上面の点Aにおいて,小球を静かに放す.小球は点Bを通過後,点Cに達して飛び出した.点A,B,Cでの床からの高さは,それぞれ
L
,
2L/5
,
2L/3
である.重力加速度の大きさを
g
とし,空気の影響は無視できるものとする.以下の問に答えよ.
点Bにおける小球の速さ
v
B
を
L
,
g
を用いて表せ.
解答
解説
水平な床を重力ポテンシャルエネルギーの基準水平面にとると,2点A,Bでの力学的エネルギー保存則により
mgL=
1
2
m
v
B
2
+mg⋅
2L
5
が成立するので,
1
2
v
B
2
=gL−
2
5
gL=
3
5
gL
となる.したがって
∴
v
B
=
6
5
gL
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点Cにおける小球の速さ
v
C
を
L
,
g
を用いて表せ.
解答
解説
(1)と同様に,2点A,Cでの力学的エネルギー保存則により
mgL=
1
2
m
v
C
2
+mg⋅
2L
3
が成立するので,
1
2
v
C
2
=gL−
2
3
gL=
1
3
gL
となり,したがって
∴
v
C
=
2
3
gL
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小球は点Cを通過後,ある飛跡を描いてやがて床に着地する.点Cを通過後の小球の最高到達点の高さ
h
を,
L
を用いて表せ.
解答
解説
おもりが最高点に達したときの,おもりの速度の水平成分は
v
C
cos30°=
3
v
C
/2
であり,鉛直成分は0である.点Aと最高到達地点での力学的エネルギー保存則より
mgL=
1
2
m
(
3
2
v
C
)
2
+mgh
=
3
8
m
v
C
2
+mgh
が成り立つ.(2)の解答より,
v
C
=
2
3
gL
なので,
mgL=
3
8
m⋅
2
3
gL+mgh
=
1
4
mgL+mgh
となる.したがって,
∴h=L−
1
4
L=
3
4
L
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点Cを通過後の物体の飛跡の概略を図中に描け.
解答
解説
(3)の解答より,最高到達地点の高さは
h=
3
4
L
なので,飛跡の最高点は点Aよりも低くなるように描く必要がある.
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学生スタッフ作成
2022年9月12日