反射光の位相の変化
屈折率の小さい媒質1(屈折率
n1
)中に屈折率の大きい媒質2(屈折率
n2
)の薄膜があり(
n
1
<
n
2
),媒質1から媒質2(薄膜)へ入射した光は,一部がその境界面(薄膜の上面)で反射し,残りは屈折する.屈折して媒質2へ進んだ光は,さらに媒質1との境界面(薄膜の下面)で一部が反射し,残りが屈折して媒質1へ進む.このときの光の位相変化は以下のとおりである.
- 屈折光はどの場合でも位相は変化しない(図の点A)
-
薄膜の下面での反射:位相変化なし ⇒ 自由端型反射(密 → 疎)
光が光学的に密な物質(屈折率
n2
)から疎な物質(屈折率
n1
)に入射するとき,反射光の位相は変わらない(図の点B).
-
薄膜の上面での反射:位相が180°
(
π
) だけ変化 ⇒ 固定端型反射(疎 → 密)
疎な物質(屈折率
n1
)から密な物質(屈折率
n2
)に入射するとき,反射光の位相は180°(
π
) だけ変化する(図の点C).
なお,波の反射・屈折に際し,その振動数
f
〔Hz〕
は不変である.
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学生スタッフ作成
2022年3月28日