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振動数が少しだけ異なる2つのおんさを鳴らすと,音の強弱が周期的に変化する音が聞こえる.このような現象をうなり (beat)という.うなりは2つの音波の重なりによって生じる.
うなりの周期(うなりが1回だけ聞こえる時間)を T0〔s〕 とすると,1秒間に生じるうなりの回数は
f=1T0
と表される.また,2つのおんさの振動数を f1〔Hz〕 , f2〔Hz〕 とすると,周期 T0〔s〕 の間に2つのおんさが振動する回数はそれぞれ f1T0 回, f2T0 回となる. T0〔s〕 の間にうなりが1回聞こえるということは, f1T0 と f2T0 の差が1であるということなので,次の関係が成り立つ.
|f1T0−f2T0|=1
上式を T0〔s〕 で割ることにより,1秒間あたりのうなりの回数は
f=1T0=|f1−f2|
から求められることが分かる.うなりは f1 と f2 の差が小さいほど顕著に表れ,差が大きいほど識別しにくくなる.
学生スタッフ作成
2018年12月5日