断熱実験

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この実験では，低温物理実験において液体窒素温度における実験セルの簡易リークテストに用いるようなセットアップを用意し，真空槽内部に白金抵抗温度計（Heraeus，FK222-1000A）を外壁と熱接触が無いように中空にセットする．予め${\displaystyle {10}^{-2}}$ Pa 程度の高真空にしておいた状態から，真空槽を約90℃の熱湯に浸して外壁を温めたり，氷水に浸して冷やし，高真空時の白金抵抗温度計の温度変化と内部に大気を導入した場合の温度変化の様子を比較して，気体分子の熱運動が空間中の熱伝播に果たす効果を検証したかった．しかし，輻射を防ぐサーマルシールドなどを準備できず，分かりにくくなってしまった．現在アップされている実験動画では，輻射の効果を妨げるために断熱材であるエアロジェル内に白金抵抗温度計を設置した場合とむき出しの場合とで温度変化の違いを比較するような形になっている．白金抵抗温度計には四端子測定を用いた．

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高真空中と大気圧中では，温度変化のグラフの傾きが変化する．

断熱材があるときとない時で温度の変化量に差がある．

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・実験手順

動画内の経過時間		実験手順
断熱材あり	断熱材なし
撮影前	撮影前	ポンプにつながるバルブを開け，真空漕をロータリーポンプで粗引きした後にターボ分子ポンプで高真空になるまで排気する．途中，外から加熱してベイキングなども行う．
0'50"	0'29"	真空漕を熱湯に浸して加熱を開始する．
18'29"	15'15"	真空漕を熱湯から出し，冷却の準備をする．
19'55"	16'30"	氷水に浸して冷却を開始する．
23'07"	24'13"	バルブを開けて真空漕の内部に空気を入れる．

・使用した装置

品名	型番	メーカー	備考
バキュームキャン		不明	白金抵抗温度計を内部に設置
デュワー	6000	Thermos	容量：6リットル
ロータリーポンプ	E2M18	EDWARDS	単相200V
デジタル温度計	STH-500	sanwa	容器外側(熱浴)の温度測定
白金抵抗温度計	FK222-1000	Heraeus	四端子測定
直流電源	PW36-1.5AD	TEXIO	四端子測定
マルチメーター	34405A	Agilent Technologies	四端子測定
BNCなどのケーブル	不明	不明	配線用
ターボ分子ポンプ	TC110	PFEIRRER VACCUM
ピラニーゲージ	PCG-750	Agilent Technologies
エアロジェル	不明	不明	断熱材として使用

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・断熱材あり