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対偶を利用する証明

命題「 」が真であることの証明が困難な場合,対偶の性質

命題「 」とその対偶 「 」の真偽は一致する.

より,対偶「 」が真であることを証明すると,命題「 」が真であることが証明できたことになる.

■事例

対偶を利用した証明でよく例に挙がっているのが

整数 において, が偶数であるならば, は偶数である.

という命題が真であることの証明である.

上記の命題を,「 」に対応させると

は偶数である.

は偶数である.

「整数 において」は,命題が取り扱う要素の全体集合を指定している.

となる.

の関係を表で示す.

表を見ると,命題は真でありそうである.

命題が真であることを証明するためには, の「 が偶数である」を式で表わす必要がでてくる. が偶数であるので

と, の中に, が, と変化するような整数 を含む式を入れなければならない.しかし,その式を見つけるのは容易でない.

そこで,発想を変えて,命題「 」と真偽が一致する対偶「 」が真であることの証明を考えることにする.

の否定は

は 偶数でない.言い換えると, は奇数である.

となり, の否定は

は偶数でない,言い換えると, は奇数である.

となる.したがって,対偶は

整数 において, が奇数であるならば, は奇数である.

となる.

対偶が真であることを,以下で証明する.

が奇数であることより

  ( は整数)

とおくと

となり, の倍数に を足したものになり,奇数になっている.

よって,対偶が真であることが証明された.

このことより,命題

整数 において, が偶数であるならば, は偶数である.

も真である.

 

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最終更新日 2026年1月6日