複素数の実数倍

複素数の実数倍

図1

複素数 z = a + i b k 倍( k は実数 )した k z

k z = k a + b i = k a + k b i

となる.複素平面で点 P z ,点 Q k z を表すと図のようになり,原点 O ,点 P z ,点 Q k z は,原点 O を通る直線上に ある.

k z = k a 2 + k b 2 = k a 2 + b 2 = k z

となり, k z 絶対値 z の絶対値の k 倍になる.言い換えると,線分 OQ の長さは,線分 OP の長さの k 倍である.

■解説

P z から x 軸に垂線を下ろし x 軸との交点を R a とし,点 Q k z から x 軸に垂線を下ろし x 軸との交点を S k a とする.図1は k > 0 の場合,図2は k < 0 になる.いずれの場合も

OQ OP = OS OR = QS PR = k

となり

OPR OQS

である.よって

POR= QOS

となり,原点と点 P を通る直線の傾きと,原点と点 Q を通る直線の傾きが等しくなる.じたがって

原点 O ,点 P z ,点 Q k z は,原点 O を通る直線上に ある.

といえる.

 

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最終更新日: 2025年11月27日