行列式の計算手順2

行列式の計算手順2

■余因子展開を利用する場合の手順

  1. 行列式の性質を利用して,ある行,またはある列の成分をできるだけ0にする.

  2. その後,0である成分の多い行,または列で余因子展開する.

■余因子展開を利用した場合

| 4 0 1 8 1 2 0 4 2 1 6 0 0 4 1 2 |

2列目の3行目の成分以外を0にするために,行列式の計算則を用いて,2行+3行×(-2),4行+3行×(-4)の計算をする.

=| 4 0 1 8 1+2×2 2+1×2 0+6×2 4+0×2 2 1 6 0 0+2×4 4+1×4 1+6×4 2+0×4 |

=| 4 0 1 8 3 0 12 4 2 1 6 0 8 0 23 2 |

2列目で余因子展開をする.

= ( 1 ) 3+2 | 4 1 8 3 12 4 8 23 2 |

行列式を簡単にするために,行列式の計算則を用いて3行+2行×(-2),の計算をする.

=( 1 )| 4 1 8 3 12 4 8+( 3 )×2 23+( 12 )×2 2+4×2 |

=( 1 )| 4 1 8 3 12 4 2 1 6 |

2列目の1行目の成分以外を0にするために,行列式の計算則を用いて2行+1行×12,3行+1行×(-1)の計算をする.

=( 1 )| 4 1 8 3+4×12 12+1×12 4+8×12 2+4×1 1+1×1 6+8×1 |

=( 1 )| 4 1 8 45 0 100 6 0 14 |

2列目で余因子展開をする.

=( 1 )× ( 1 ) 1+2 | 45 100 6 14 |

行列式の行と列の特徴を見ると,1行目の成分が5の倍数,2行目の成分が2の倍数になっている.よって, 定数倍の性質を用いて1行目から5を,2行目から2をくくりだす

=5×2| 9 20 3 7 |

行列式の行と列の特徴を見ると,1列目の成分が3の倍数になっている.よって定数倍の性質を用いて1列目から3をくくりだす.

=10×3 3 20 1 7

=30{ 3×( 7 )20×( 1 ) }

=30

 

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最終更新日: 2023年2月8日