三角関数の合成公式

三角関数の合成公式

■ sin(正弦)での合成

asinθ+bcosθ = a2 + b 2 sin( θ+α )  ・・・・・・(1)

ただし,αsinの係数ax成分,cosの係数by成分とする点P と原点O を結ぶ線分OP x 軸のなす角を一般角で表したものである.

a 2 + b 2 sin θ+α = a 2 + b 2 sinθcosα+cosθsinα

= a 2 + b 2 cosα sinθ+ a 2 + b 2 sinα cosθ

(1)が成り立つとすると

a 2 + b 2 cosα=a a 2 + b 2 sinα=b

となる.いいかえると, α

sinα= b a 2 + b 2 , cosα= a a 2 + b 2

を満たす.図はこの関係を示したものである.通常, 180°<α180° とする.

公式の導出ベクトルを用いた三角関数の合成公式の導出


■ cos(余弦)での合成

asinθ+bcosθ= a 2 + b 2 cos( θβ )  ・・・・・・(2)

ただし,βcosの係数bx成分,sinの係数ay成分とする点Q と原点O を結ぶ線分OQ x 軸のなす角を一般角で表したものである.

a 2 + b 2 cos θβ = a 2 + b 2 cosθcosβ+sinθsinβ

= a 2 + b 2 cosβ cosθ+ a 2 + b 2 sinβ sinθ

(2)が成り立つとすると

a 2 + b 2 sinβ=a a 2 + b 2 cosβ=b

となる.いいかえると, β

sin β = a a 2 + b 2 cos β = b a 2 + b 2

を満たす.図はこの関係を示したものである.通常, 180°<α180° とする.

公式の導出ベクトルを用いた三角関数の合成公式の導出


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■公式の導出

●sinでの合成:

a>0 b>0 0<θ<90°  の場合,図より合成公式が導かれる.

次に, a0  あるいは b0  において式を変形して合成の公式を導く.

asinθ+bcosθ  

= a 2 + b 2 a a 2 + b 2 sinθ + a 2 + b 2 b a 2 + b 2 cosθ

= a 2 + b 2 sinθ· a a 2 + b 2 +cosθ· b a 2 + b 2

a a 2 + b 2 =cosα b a 2 + b 2 =sinα とおくと

= a 2 + b 2 ( sinθcosα+cosθsinα )

= a 2 + b 2 sin( θ+α )   加法定理より)

【参考】 sin 180° θ+α =sin θ+α

三角関数の合成

●cosでの合成:

a > 0 b > 0 0 < θ < 90 °  の場合,図より合成公式が導かれる.

次に, a 0  あるいは b 0  において式を変形して合成の公式を導く.

a sinθ+bcosθ = bcosθ+asinθ  

= a 2 + b 2 b a 2 + b 2 cosθ + a 2 + b 2 a a 2 + b 2 sinθ

= a 2 + b 2 cosθ· b a 2 + b 2 +sinθ· a a 2 + b 2

b a 2 + b 2 =cosβ a a 2 + b 2 =sinβ とおくと

= a 2 + b 2 ( cosθcosβ+sinθsinβ )

= a 2 + b 2 cos( θ-β )   加法定理より)

 三角関数の合成

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最終更新日: 2024年9月8日