加法定理の証明(ベクトル編)

オイラーの公式による加法定理の導出

加法定理

cos( α±β )=cosαcosβsinαsinβ  

sin( α+β )=sinαcosβ±cosαsinβ  

オイラーの公式による加法定理の導出

指数が複素数でも底が自然対数の底 e の場合は指数法則 e z 1 + z 2 = e z 1 · e z 2 が成り立つことより

e i( α±β ) = e iα × e ±iβ       

が得られる.右辺はオイラーの公式 e iθ = cosθ+isinθ より

e iα × e ±iβ =( cosα+isinα )×( cos( ±β )+isin( ±β ) )

=cosαcos( ±β )sinαsin( ±β ) +i( sinαcos( ±β )+cosαsin( ±β ) )

=cosαcosβsinαsinβ +i( sinαcosβ±cosαsinβ )   ・・・・・・・(1)

左辺もオイラーの公式より

e i( α±β ) =cos( α±β )+isin( α±β )  ・・・・・・・(2)

(1)=(2)より 

cos ( α ± β ) = cos α cos β sin α sin β  

sin ( α ± β ) = sin α cos β ± cos α sin β

となり加法定理が得られる.

実際には, e z 1 + z 2 = e z 1 · e z 2 が成り立つことを証明するのに加法定理を使っているので加法定理の証明にはならない. 

 

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最終更新日 2023年3月2日