質点の位置 (position) を指定するには,その質点が存在する空間において,なんらかの座標系を考えて,その座標値を用いる.座標系には,座標軸が互いに直交した直交座標系がよく用いられる.位置の単位は,その座標値の単位を用いて表す.
質点が点Pに存在する場合(右図),3次元の直交座標系を考えると,点Pの 座標, 座標, 座標の値を成分とする位置ベクトル
によって質点の位置を表す.これは,原点Oを始点とし物体の位置Pを終点とするベクトルであり,その大きさ
は原点Oから点Pまでの距離を表す.
直線上(1次元)の位置や平面上(2次元)の位置を考える場合は,位置ベクトルを
1次元:
2次元:
とすればよい.ただし,1次元の場合は 成分のみなのでベクトルで考える必要はない.
座標系には,直交座標系以外にも,極座標(円座標,円柱座標,球面座標)系,斜交座標系などがあり,用途に応じて使い分けられている.