角加速度 (angular acceleration)

ある点 O のまわりで点 P が回転運動をするとき，点 P の単位時間当たりの角速度の変化量，つまり角速度の時間変化率を 角加速度 (angular acceleration) という．一般に，角加速度の符号は回転平面において反時計回りに角速度が増加する向きを正とするように定義する．

国際単位系（SI）では，角加速度の単位として ${\displaystyle \text{[}\text{rad/}{\text{s}}^2\text{]}}$ ，あるいは ${\displaystyle \text{rad}}$ を省略して単に ${\displaystyle \text{[}{\text{s}}^{-2}\text{]}}$ を用いる．

時刻 ${\displaystyle t}$ から ${\displaystyle t+\Delta t}$ の間に点 P の角速度が ${\displaystyle \Delta \omega }$ だけ変化したとき，この間の角速度の平均変化率を平均の角加速度といい，

${\displaystyle \overline{\alpha }=\frac{\Delta \omega }{\Delta t}}$     - - - (1)

で表す．上式において ${\displaystyle \Delta t\to 0}$ の極限をとると，（瞬間）角加速度

${\displaystyle \alpha =\underset{\Delta t\to 0}{\lim }\frac{\Delta \omega }{\Delta t}=\frac{d\omega }{dt}}$     - - - (2)

が得られる．したがって，逆に角速度 ${\displaystyle \omega }$ は角加速度 ${\displaystyle \alpha }$ を時刻 ${\displaystyle t}$ について積分

${\displaystyle \omega ={\displaystyle \int \alpha dt}}$     - - - (3)

することにより得られる．

角速度と同様に，便宜上，角加速度は大きさ ${\displaystyle \left|\frac{d\omega }{dt}\right|}$ をもち，点 P の回転する向きに回る右ネジの進む方向を向いたベクトル（角加速度ベクトル）として扱われることがある．

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