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水面に水滴を落とすと,その点を中心として周囲に広がる波が発生する.波が水面を伝わるとき,水は上下に振動しているだけで流れているわけではない.このように,振動が周囲に伝わっていく現象を波動 (wave)または波といい,波が発生する場所を波源 (wave source),水や空気のように波を伝える物質を媒質 (medium)という.
媒質の振動している点を滑らかにつないだ曲線を波形 (waveform)といい,波形の高い部分を山 (crest),低い部分を谷 (trough)という.隣り合う山と山(または谷と谷)の間隔を波長 (wavelength),山の高さ(または谷の深さ)を振幅 (amplitude)という.
1回の振動にかかる時間を周期 (period) ,1秒間の振動の回数を振動数 (frequency) といい,振動数は周期の逆数に等しいため,次の関係が成り立つ.
振動中心からの媒質の位置を,その時刻での変位 (displacement)といい,正の値と負の値を繰り返す.波形が正弦曲線 (sine curve)の場合,媒質の変位の時間変化は単振動を表す.このときの波を正弦波 (sine wave)という.
波源で媒質が1回振動する間に発生する波の長さは1波長に等しいため,1周期 の間に波は1波長分の距離 だけ進む.よって,波の進む速さ は次の式で表される.
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学生スタッフ作成
2018年6月27日