基本的な行列の問題

■問題

以下の連立方程式が x=y=0 以外の解をもつように,定数 k の値を求めよ.

x + ( 2 3 k ) y = 0 x 2 ky = 0

■答

k = 2 5

■解説

A = 1 2 3 k 1 2 k X = x y 0 = 0 0 とおくと,連立方程式は

AX = 0  ・・・・・・(1)

と表される.

A 逆行列 A 1 が存在するとすると仮定した場合

(1)の両辺に A 1 を左からかけると

A 1 AX = A 1 0

となり

X = 0 ,すなわち, x=y=0

が連立方程式の解となってしまう.

したがって, x=y=0 以外の解をもつときは, A 逆行列をもたない.

言い換えると, A =0 の場合である.

したがって

A = 1 × 2 k ( 2 3 k ) = 2k 2 + 3 k = 5k 2 =0

k = 2 5

となる.このとき方程式は

x + 4 5 y = 0 x 4 5 y = 0

つまり

x 4 5 y = 0  ・・・・・・(2)

となる.

y=5c  ( c は任意定数)とおくと

x y = 4c 5c =c 4 5

となり, x y = 0 0 以外の解は無数に存在する.

以上より, k = 2 5 は条件を満たしている. 

 

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作成:学生スタッフ

最終更新日: 2022年9月7日