次の関数をべき級数展開(マクローリン展開)をせよ.
log 1 + 2 x 1 − 2 x
対数の性質の log a R S = log a R − log a S を利用して式を変形する.
各項を f ( x ) = log ( 1 + x ) の形に変形し, べき級数展開を行う.
f ( x ) = log ( 1 + x ) の べき級数展開は,
log( 1+x ) =x− 1 2 x 2 + 1 3 x 3 − 1 4 x 4 +⋯⋯+ ( −1 ) n−1 ( n−1 )! n! x n +⋯
となる.
これの x に 2x , −2x をそれぞれ代入して計算する.
log 1+2x 1−2x = log ( 1+2x ) − log ( 1−2x )
(対数の性質を利用する.)
各項を別々に計算すると,
log( 1+2x ) =2x− 1 2 ( 2x ) 2 + 1 3 ( 2x ) 3 − 1 4 ( 2x ) 4 + 1 5 ( 2x ) 5 − 1 6 ( 2x ) 6 +⋯
=2x− 4 2 x 2 + 8 3 x 3 − 16 4 x 4 + 32 5 x 5 − 64 6 x 6 +⋅⋅⋅
=2x−2 x 2 + 8 3 x 3 −4 x 4 + 32 5 x 5 − 32 3 x 6 +⋅⋅⋅
log(1−2x)=log{ 1+( −2x ) }
=−2x− 1 2 ( −2x ) 2 + 1 3 ( −2x ) 3 − 1 4 ( −2x ) 4 + 1 5 ( −2x ) 5 − 1 6 ( −2x ) 6 +⋯
= − 2 x − 4 2 x 2 − 8 3 x 3 − 16 4 x 4 − 32 5 x 5 − 64 6 x 6 − ⋅ ⋅ ⋅
= − 2 x − 2 x 2 − 8 3 x 3 − 4 x 4 − 32 5 x 5 − 32 3 x 6 − ⋅ ⋅ ⋅
となるので
log 1+2x =2x−2 x 2 + 8 3 x 3 −4 x 4 + 32 5 x 5 − 32 3 x 6 +⋅⋅⋅ − ) log 1−2x =−2x−2 x 2 − 8 3 x 3 −4 x 4 − 32 5 x 5 − 32 3 x 6 −⋅⋅⋅ ¯ log 1+2x −log 1−2x =2 2x+ 8 3 x 3 + 32 5 x 5 +⋅⋅⋅
よって,
log 1+2x 1−2x =4x+ 16 3 x 3 + 64 5 x 5 +⋅⋅⋅
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学生スタッフ最終更新日: 2024年5月28日