完全微分方程式
ある関数
の
全微分
の値が0である
・・・・・・(1)
(,
)
を完全微分方程式という.
■完全微分方程式であるための必要十分条件
が完全微分方程式であるための必要十分条件は
・・・・・・(2)
である.⇒証明
■完全微分方程式の解
●一般解
完全微分方程式
の一般解は
(
:任意定数) ・・・・・・(3)
である.ただし,
である.
一般解
を
と
を用いて表すことにする.
より
(
は
の関数)・・・・・・(4)
となる.
より,(4)を用いて書き換えると
・・・・・・(5)
(5)を
について解くと
・・・・・・(6)
(6)を(1)に代入する.
よって,一般解は
・・・・・・(7)
となる.(7)は不定積分を使って表現しているが、今度は定積分を使って一般解を表すと
(
,は定数
)
・・・・・・(8)
(8)に完全微分方程式であるための必要十分条件の(2)を代入すると
・・・・・・(9)
●特殊解
初期条件「
,
」を満たす特殊解は,一般解を求めてから初期条件を代入して定数
を定めることで求められる.完全微分方程式の場合は,一般解の式(9)を活用すること求めることもできる.
一般解の式(9)に,
,
を代入した式
・・・・・・(10)
に,初期条件を代入すると
∵積分範囲が0
となり任意定数
が定まる.したがって,特殊解は
・・・・・・(11)
となる.
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最終更新日:
2024年10月7日