基底と次元

基底 (basis)と次元(dimension)

基底の説明図

ベクトル空間 V r 個のベクトルの組 { v1 , v2 , , vr } 1次独立(線形独立)で, V 部分空間 W を張るとき, { v1 , v2 , , vr } W 基底 (basis) ,ベクトルの組の数 r W 次元(dimension)という.

W の次元が r r 次元)であれば

dimW=r

と表す.

W の任意のベクトル a は基底 { v1 , v2 , , vr } 1次結合として一意に表せ

a = a1 v1 + a2 v2 ++ ar vr W      ( a1 , a2 ,, ar R )

となる.

基底 { v1 , v2 , , vr } の個々のベクトルの大きさが 1 で,互いに直交する場合,つまり

| vi | =1
vi vj =0   (ij)

のとき,この基底を正規直交基底 (orthonormal basis) という.

例えば, n 次元実ベクトル空間 Rn 基本ベクトル { e1 , e2 , , en } は1次独立であり, Rn を張っているので, Rn の基底となっている.さらに,個々のベクトルは大きさ 1 で互いに直交するので正規直交基底である.

■具体例

部分空間 W= x y x+2y=0 R 2 の基底と次元を求める.

x+2y=0 より, x=2y

よって

x y = 2y y =y 2 1

となり,

W= 2 1  (部分空間 W 2 1 で張られる部分空間である.)

また,

c 2 1 =0c=0

より, 2 1 は1次独立である.

以上より,部分空間 W の基底は 2 1 で,次元は dimW=1 である.


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最終更新日:2024年9月18日