2点間の距離

Pと点Qの2点間の距離,言い換えると線分PQの長さを,2点の座標成分を使って表現する方法を

について述べる.

2点間の距離(1次元)■数直線の場合

x 軸上に点Pと点Qがあり,その座標成分をそれぞれ x 1 x 2 とする.ただし, x 1 < x 2 である.  この場合,線分OPの長さは | x 1 | ,線分OQの長さは | x 1 | である.(絶対値を参照)

x 1 >0 かつ x 2 >0 の場合

線分PQの長さは,線分OQの長さから線分OPの長さを差し引いたものとなる.すなわち

PQ ¯ = OQ ¯ OP ¯ =| x 2 || x 1 | = x 2 x 1  ・・・・・・(1)  

となる.

x 1 < 0 かつ x 2 > 0 の場合

線分PQの長さは,線分OQの長に線分OPの長さ加えたものとなる.すなわち

PQ ¯ = OQ ¯ + OP ¯ =| x 2 |+| x 1 | = x 2 +( x 1 ) = x 2 x 1   ・・・・・・(2)  

となる.

x 1 < 0 かつ x 2 < 0 の場合

線分PQの長さは,線分OPの長さから線分OQの長さを差し引いたものとなる.すなわち

PQ ¯ = OP ¯ OQ ¯ =| x 1 || x 2 | =( x 1 )( x 2 ) = x 2 x 1   ・・・・・・(3)  

となる.

(1),(2),(3)は絶対値を使うと

| x 2 x 1 |  

となる.また

| x 2 x 1 |=| x 1 x 2 |  

であるので,結局2点間の距離は,ただ単に2点の座標成分の差の絶対値になる.この時,座標成分の大小を考えなくてもよい.

2点間の距離(2次元)座標平面の場合

線分PQは直角三角形PQAの斜辺になる.三平方の定理より

PQ ¯ 2 = AP ¯ 2 + AQ ¯ 2

= x 2 x 1 2 + y 2 y 1 2

= x 2 x 1 2 + y 2 y 1 2

となり,よって

PQ ¯ = ( x 2 x 1 ) 2 + ( y 2 y 1 ) 2  

となる.

 

2点間の距離(2次元)座標空間の場合

線分PQは直角三角形PQBの斜辺になる.三平方の定理より

( PQ ¯ ) 2 = ( BP ¯ ) 2 + ( BQ ¯ ) 2  

となる.線分BPは直角三角形BAPの斜辺になる.三平方の定理より

( BP ¯ ) 2 = ( AP ¯ ) 2 + ( AB ¯ ) 2  

となる.したがって

( PQ ¯ ) 2 = ( AP ¯ ) 2 + ( AB ¯ ) 2 + ( BQ ¯ ) 2  

PQ ¯ = ( AP ¯ ) 2 + ( AB ¯ ) 2 + ( BQ ¯ ) 2

= ( x 2 x 1 ) 2 + ( y 2 y 1 ) 2 + ( z 2 z 1 ) 2  

となる.

 

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最終更新日: 2024年8月6日