2次曲線:無心の場合の標準化の例

例1) x2−2xy+y2 +4x+4y−8 =0 はどのような2次曲線を表すか調べよ.

【解答】

2次曲線の標準化に従って,与式

u(x,y)= x2−2xy+y2 +4x+4y−8=0     ······ 

の係数より

a=1, b=−1,  c=1, d=2,  e=2, f=−8     ······ 

であり,これらを成分とする2つの対称行列

A= ( 1−1 −11 )     ······ 

A˜= ( 1−12 −112 22−8 )     ······ 

を考える.判別式

Δ=|A| =1⋅1− (−1)2 =0     ······ 

および,

Δ˜ =|A˜| = { 1⋅1− (−1)2 }⋅(−8) −{ 1⋅2− (−1)⋅2 }⋅2 −{ 1⋅2− (−1)⋅2 }⋅2

Δ˜ =0−8−8 =−16     ······ 

より,この2次曲線は無心で退化しない.また,行列 A の固有値は λ1=0 , λ2=a+c =2 であり,

( x0 y0 ) =−1λ2 ( de ) =−12 ( 22 ) = ( −1−1 )     ······ 

より,

u(x0,y0) = (−1)2 −2(−1)(−1) +(−1)2 +4(−1) +4(−1) −8
u(x0,y0) =−16     ······ 

である.さらに,

g= ae−bd a2+b2 = 1⋅2−(−1)⋅2 12+12 = 42 =22     ······ 

であり,2次曲線の標準化の【定理 2】より,与式の2次曲線は適当な座標変換 (x,y)↦(X,Y) で

2Y2−42X −16=0    ⇔    Y2= 22 (X+22)     ······ 

と変換できる.これは,頂点 (−22,0) の放物線を表す.

行列 A の固有値 λ1=0 , λ2=2 に対応する(大きさ 1 の)固有ベクトル p1 , p2 は

( 1−0−1 −11−0 ) p1 = ( 1−1 −11 ) p1 =0    ⇒    p1 =±12 ( 11 )

( 1−2−1 −11−2 ) p2 = ( −1−1 −1−1 ) p2 =0    ⇒    p2 =±12 ( −11 )

と求まる.よって, A の対角化を与える(回転変換に対応させた)直交行列を

P= ( p1 p2 ) = 12 ( 1−1 11 ) = ( cos45°−sin45° sin45°cos45° )

と書けるので, (X,Y)↦(x,y) の変換は

( x y ) = P ( X Y ) + ( x0 y0 ) = ( cos45°−sin45° sin45°cos45° ) ( X Y ) + ( −1−1 )

と表せる.以上のことから,与式の2次曲線は,式の放物線を,原点を中心に 45° 回転させた後,その原点を (−1,−1) まで平行移動させたものである.

放物線の回転と平行移動
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最終更新日:2025年10月31日