次数下げの計算

次数下げの計算

ここでは,行列式の次数を下げる場合に使われる定理について説明する.

・(1,1)成分を除く,第1行の成分が0の場合

| a 11 0 0 a 21 a 22 a 2n a n1 a n2 a nn | = a 11 | a 22 a 2n a n2 a nn |

・(1,1)成分を除く,第1列の成分が0の場合

| a 11 a 12 a 1n 0 a 22 a 2n 0 a n2 a nn | = a 11 | a 22 a 2n a n2 a nn |



どちらの場合でも a 11 成分を行列の外に出すと,
 
元の行列は n 次の正方行列から n1 次の正方行列となる.

次数下げの計算を利用することにより,4次以上の行列を3次,2次に次数を下げて計算することができる.

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行列の次数下げに利用する他の定理 その1その2

■具体例

 

例1

(1,1)成分を除く,第1行の成分が0であった場合

| 5 0 0 0 0 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 | =5| 7 8 9 10 12 13 14 15 17 18 19 20 22 23 24 25 |

例2

(1,1)成分を除く,第1列の成分が0であった場合(例1の行列式とは無関係である)

  

5| 7 8 9 10 0 13 14 15 0 18 19 20 0 23 24 25 | =5×7| 13 14 15 18 19 20 23 24 25 | =35| 13 14 15 18 19 20 23 24 25 |

 

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最終更新日: 2023年2月11日