微分方程式の問題

同次形微分方程式に関する問題

■問題

次の微分方程式一般解を求めなさい.

( x 2 +xy ) y = x 2 +4xy+3 y 2

■答

y=A x 3 1 2 x  (ただし A は任意定数)

■ヒント

同次形微分方程式 を参照

■解き方

( x 2 +xy ) y = x 2 +4xy+3 y 2

両辺を因数分解すると

x( x+y ) dy dx =( x+y )( x+3y )

両辺を x( x+y ) で割ると

dy dx = x+3y x

=1+3 y x   ・・・・・・(1)

y x =v とおく.すなわち

y=vx

これを x で微分すると

dy dx =v+x dv dx

以上を(1)に代入すると

v+x dv dx =1+3v

x dv dx =1+2v

この式を整理すると

1 1+2v dv= 1 x dx

両辺を積分すると

1 1+2v dv = 1 x dx +C

(ただし C は任意定数)

1 2 log| 1+2v |=log| x |+C

log| 1+2v |=2log| x |+2C

log| 1+2v |2log| x |=2C

対数の性質より

log| 1+2v x 2 |=2C

loge=1 より

log| 1+2v x 2 | =2Cloge

=log e 2C

したがって

| 1+2v x 2 |= e 2C

1+2v x 2 =± e 2C

1+2v=± e 2C x 2

v を元( v = y x )に戻すと

2 y x =± e 2C x 2 1

よって

y=± 1 2 e 2C x 3 1 2 x

± 1 2 e 2C =A0 とおくと

y=A x 3 1 2 x  ・・・・・・(2)

(2)において, A=0 とすると

y= 1 2 x  ・・・・・・(3)

となる.(3)を与式の微分方程式の左辺に代入すると

x 2 +x 1 2 x 1 2 x = 1 2 x 2 1 2 = 1 4 x 2  ・・・・・・(4)

(3)を与式の微分方程式の右辺に代入すると

x 2 +4x 1 2 x +3 1 2 x 2 = x 2 2 x 2 + 3 4 x 2 = 1 4 x 2  ・・・・・・(5)

(4),(5)より,(3)は微分方程式の解となる.

したがって,(2)は A=0 も含めて微分方程式の解となる.

以上より,微分方程式の解は

y=A x 3 1 2 x  (ただし A は任意定数)

となる.

 

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最終更新日: 2023年6月19日