行列式の計算手順1

行列式の計算手順1

■余因子展開を利用しない場合の手順

  1. 行列式の次数を下げるために行列式の性質を用いて行列式を変形する.

    (1)  a 11 ( 1,1 成分)が1あるいは1行目の他の成分の約数,あるいは1行目の他の成分の約数になるようにする.

    (2)  a 11 ( 1,1 成分)以外の1行目の他の成分,あるいは1列目の他の成分が0になるようにする.

  2. 行列の次数を,定理2.4を用いて1つ下げる.

    1を繰り返して,次数が3次以下になるまで計算する.3次以下の計算では,サラスの規則を使ってもよい.

■行列式の計算例

| 4 0 1 8 1 2 0 4 2 1 6 0 0 4 1 2 |

まず,行列式の行と列の特徴を見ると,4列目の成分が2の倍数になっている.よって,定数倍の性質を用いて4列目から2をくくりだす.

=2| 4 0 1 4 1 2 0 2 2 1 6 0 0 4 1 1 |

1行1列目の成分を1にするために,行列式の交代性を用いて2行目と1行目を入れ替える.符合が変わることに注意.

=−2| 1 2 0 2 4 0 1 4 2 1 6 0 0 4 1 1 |

1行目の1列目以外の成分を0にするために,行列式の計算則を用いて2列+1列×(-2),4列+1列×(-2)の計算をする.

=−2| 1 2+1× −2 0 2+1×−2 4 0+4×−2 1 4+4×−2 2 1+2×−2 6 0+2×−2 0 4+0×−2 1 1+0×−2 |

=−2| 1 0 0 0 4 −8 1 −4 2 −3 6 −4 0 4 1 1 |

次数下げの計算を用いて,行列式の次数を1つ下げる.

=−2| −8 1 −4 −3 6 −4 4 1 1 |

1行目1列の成分を1にするために,行列式の交代性を用いて2列目と1列目を入れ替える.符号が変わることに注意.

=2| 1 −8 −4 6 −3 −4 1 4 1 |

1行目の1列目以外の成分を0にするために, 行列式の計算則を用いて,まず2列+3列×(-2)の計算をする.

=2| 1 −8+( −4 )×−2 −4 6 −3+( −4 )×−2 −4 4 4+1×−2 1 |

=2| 1 0 −4 6 5 −4 1 2 1 |

次に,3列+1列目×4を計算する.

=2| 1 0 −4+1×4 6 5 −4+6×4 1 2 1+1×4 |

=2| 1 0 0 6 5 20 1 2 5 |

次数下げの計算を用いて,行列式の次数を1つ下げる.

=2| 5 20 2 5 |

=2( 5×5−20×2 )

=−30

 

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最終更新日: 2022年8月27日