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の関係が成り立つ.
とおくと(1)は
|OABC|=(−1)mn|A|⋅|B| ・・・・・・(2)
n=1 の時,(1)の左辺は
|0⋯0a11b11⋯b1mc11⋮⋱⋮⋮bm1⋯bmmcm1| ・・・・・・(3)
となる.
(3)を1行で展開すると
=a11×(−1)1+m+1|b11⋯b1m⋮⋱⋮bm1⋯bmm|=(−1)m×1a11|b11⋯b1m⋮⋱⋮bm1⋯bmm| ・・・・・・(4)
(∵(−1)1+m+1=(−1)m+2=(−1)m·(−1)2=(−1)m=(−1)m×1)
となり(1)が成り立つ.
n=k−1 の時,(1)が成り立つと仮定する.
すなわち
=(−1)m(k−1)|A′||B| ・・・・・・(5)
(ただし,A′ はk−1 次の行列 )
(5)が成り立つと仮定する.
n=k の時(1)の左辺は
|0⋯0a11⋯a1k⋮⋮⋮⋱⋮0⋯0ak1⋯akkb11⋯b1mc11⋯c1k⋮⋱⋮⋮⋮bm1⋯bmmcm1⋯cmk| ・・・・・・(6)
となる.(6)を1行で展開すると
となる.Aの1行と i 列を除いた行列を A1i ,Cのi列を除いた行列をCiと表わすことにすると,(7)は
=a11×(−1)1+m+1|OA11BC1|+a12×(−1)1+m+2|OA12BC2|+⋯+a1k×(−1)1+m+k|OA1kBCk|
=k∑i=1a1i×(−1)1+m+i|OA1iBCi| ・・・・・・(8)
となる.
(8)に含まれる|OA1iBCi|
は(5)より
|OA1iBCi|=(−1)m(k−1)|A1i|·|B| ・・・・・・(9)
となる.(9)を(8)に代入すると
となる.
|A| を1行で展開すると
|A|=k∑i=1a1iטa1i=k∑i=1a1i×(−1)1+i|A1i| ・・・・・・(11)
となる.(11)を(10)に代入すると
=(−1)m×(−1)m(k−1)|A|·|B|=(−1)mk|A|·|B| ・・・・・・(12)
よって
が導かれ,n=k−1 の時(1)が成り立つと仮定するとn=k の時も(1)式が成り立つ.
以上より,数学的帰納法より,すべてのn で(1)は成り立つ.
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最終更新日: 2023年2月11日