1次従属であるための必要十分条件
個の
次列ベクトル
,,,・・・,
が1次従属であるための必要十分条件は,各列ベクトルを列の成分とする
次行列式の値
が
である.
■証明
,
,
,・・・,
の
次元ベクトルの組を考え,各列ベクトルを行列の列の成分とする行列を
で,その行列式を
で表すとする.さらに,行列
の余因子行列を
とする
●「
⇒
,
,
,・・・,
が1次従属」の証明
・・・・・・(1)
とおく,(1)をベクトルの成分を用いて式を書き換えると
さらに,行列を用いた形式に書き直すと
・・・・・・(2)
となる.
(2)の両辺に左から余因子行列を掛ける.
・・・・・・(3)
となり,(1)の左辺の1次結合の係数
,
,…,
の中でゼロでないものが存在しても(3)が成り立つ.すなわち,(1)が成り立つ.
したがって
⇒
,
,
,・・・,
が1次従属
である.
●「
,
,
,・・・,
が1次従属⇒」の証明
,
,
,・・・,
が1次従属であるので,(1)の左辺の1次結合の係数
,
,…,
の中でゼロでないものが存在する.この場合,(3)が成り立つためには
でなければならない.
したがって
,
,
,・・・,
が1次従属⇒
となる.
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最終更新日:2022年9月6日